どこまでも歩いていく

歩きながら考える。主に山登りとか。

歩いてビーナスライン2DAYS 蓼科山編

いや〜、最近アホみたいに暑くて山登りへ行く気も失せますね。と言いつつ、7月から8月上旬にかけては毎週のようにどこかしらへ言っていましたが。前回の巻機山の後は尾瀬の名峰至仏山へ登りに行きました。尾瀬ヶ原側の景色は言うまでもなく、頂上から小至仏山方面では雰囲気が変わりゴツゴツした大きな岩がそこかしこにある稜線上を歩けてとても楽しむことができました。f:id:takayuuuuu:20230814194745j:image至仏山から帰って来て次に狙いを定めたのは、長野県のビーナスライン周辺にある三山です。ビーナスラインはドライブやツーリングをされる方には有名で、そちら系のユーチューバーからは必ず動画が上がってくるほど風光明媚な場所を走れる道路となっています。また、日本百名山である蓼科山・車山(霧ヶ峰)・美ヶ原があまり遠くない範囲にそれぞれ位置しており、初心者向けと言われる難易度ですが美しい景色を楽しめるということで登山者にとっても喜ばしい場所となります。ただそのまま登ってもひとつひとつがそれほど距離や高低差がないのですぐに終わってしまい手持ち無沙汰になりそうだったので何か面白い登り方はないかなと地図を眺めていると、この周辺は全体的にハイキングコースが拡がっていてトレイルを辿っていくと蓼科山から美ヶ原間を踏破できるようです。これに気がついた瞬間、思わず口角が上がりました。と言うのは大袈裟で、実は何となく知っていたんですよね。ビーナスライン周辺にはハイキングコースがあり、蓼科山八ヶ岳方面と美ヶ原間は歩いてい行けるぞということを。ただ、実際行くことがなかったので詳細は調べていませんでした。なので、今回は再確認したということになります。可能であれば1日で踏破できないかなと調べますが、距離は50km、標高差も3000mを超えることになるので24時間レベルで一日中歩き続ければ何とかなりそうですが、まあちょっとそれもなあということで2日間の行程で取り組むこととしました。

8/2

茅野駅では八ヶ岳蓼科山、車山方面に向かう登山者で朝から賑わっていました。まず、僕が目指したのは北八ヶ岳ロープウェイです。いきなりロープウェイに乗ります。茅野駅から乗車したバスでビーナスラインに入り北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅へ到着しました。ロープウェイの駅舎とは思えないほどのきれいな外観です。本場スイスのアルプス山周辺の建物をイメージされているのでしょうか。f:id:takayuuuuu:20230814194832j:imageそして、バスを降りた瞬間涼しいことに驚きます。この山麓駅で既に標高1771mあるそうです。登山客だけでなく夏休みシーズンのため家族連れの観光客の方もたくさんいました。早速ロープウェイに乗り込みます。天気が良かったので車内からは八ヶ岳南アルプス蓼科山方面がよく見えて気持ちが高揚してきました。ロープウェイ山頂駅(標高2237m)に到着。もはや涼しいと言うより肌寒い。展望台を後ろからパシャリ。f:id:takayuuuuu:20230814194929j:imageさて、本日はまずこの北八ヶ岳と呼ばれるエリアの山をいくつか周ってその後蓼科山を登り、最終的に白樺湖まで向かう約20kmの行程です。北八ヶ岳エリアをパート1、蓼科山がパート2、白樺湖までをパート3として取り組むこととします。まあ、分けたところで何もないんですけどね、何となく気分的に。

ロープウェイ山頂駅から最初に目指すのは茶臼山です。ロープウェイ山頂駅を出てすぐ右折して森林浴展望台方面に向かって歩きます。まさに森林浴という中の木道を緩やかに下っていきます。展望台は一部開けていてそこから景色を眺めることができます。その先の五辻というところまで来たら方角を変えて斜面を登り始めます。いきなり標高2000mオーバーにいるから?さほど傾斜が急ではないはずですがきつく感じます。ハアハア言いながら登っていくと、この後に向かう予定の縞枯山(しまがれやま)方面の登山道と合流し、茶臼山方面へ向かいますが石がゴツゴツとあり結構急でした。f:id:takayuuuuu:20230814195031j:imageヒーヒー言いながら登りきると平坦になり、茶臼山に到着するとそれまでの森林地帯から急に景色が開けました。f:id:takayuuuuu:20230816110532j:image黒くなっている部分は雲の影でしょうか。遠くまで見渡すことができます。他に誰もおらず、茶臼山独り占めでした。ありがとうございます。
f:id:takayuuuuu:20230816110410j:imageでは一旦戻って今度は縞枯山方面へ向かいます。が、これも地味に急登なんですよね〜。
f:id:takayuuuuu:20230816110554j:imageこちらは縞枯山山頂手前の展望台からの景色です。奥の方には南アルプルの山が連なります。
f:id:takayuuuuu:20230816110528j:image12:17 縞枯山山頂に到着。
f:id:takayuuuuu:20230816110406j:imageところで、縞枯(しまがれ)って何やねんと思われたと思いますが調べてみると、この周辺の樹林が枯れて白い横縞になる現象のようです。そこからこの山名がついたそうです。次は縞枯山荘を経由して坪庭と呼ばれる噴火の溶岩でできた自然の庭園へ向かいます。
f:id:takayuuuuu:20230816110402j:image非常にのどかな雰囲気の場所にぽつんと佇む縞枯山荘。宿泊してみたいです。
f:id:takayuuuuu:20230816110415j:imageこちらが先述の坪庭。いかにも溶岩という感じの黒くて大きな岩が積み重なっています。
f:id:takayuuuuu:20230816110447j:image群馬人あるわたくしにとっては浅間の鬼押出しのイメージが浮かびます。(群馬人はかなり賛同したはず)庭園内を足早に通り抜け今度は北横岳を目指します。上空は暗い雲で覆われて天気が怪しくなってきました。多くの皆さまが既に下ってくる中を登っていきます。f:id:takayuuuuu:20230816110436j:image北横岳ヒュッテを素通りして北横岳南峰に到着。お食事中の紳士淑女が多数いらっしゃいましたので写真だけ撮って5秒で立ち去ります。
f:id:takayuuuuu:20230816110426j:imageその先にある北横岳北峰に到着。時刻は13:15。こちらは一転して誰もいないので少し休憩を取ります。よっこらせと。まだ開始から2時間半くらいですが、あ〜既に少し疲れていますねー。
f:id:takayuuuuu:20230816110544j:image休憩後は標高差400mを下っていきます。こちら方面になると人の数はぐっと減ります。そして、下った先にあるのがこの亀甲池(きっこういけ)。ここでパート1終了としましょう。
f:id:takayuuuuu:20230816110419j:imageここから標高2531mの蓼科山へ登るパート2が始まります。が、その実、早くも嫌気が差しています。亀甲池から蓼科山への取り付きまでは平坦ですが道を失い森の中に迷い込みました。
f:id:takayuuuuu:20230816110458j:imageだいたい方角はあっているのでそのまま突き進んでいると小川の横に小径があることを発見。正しいルートに戻りました。こちらは振り返って北横岳の山頂方面。あそこから下りてきました。
f:id:takayuuuuu:20230816110443j:imageそして、あちらが目指す蓼科山山頂。
f:id:takayuuuuu:20230816110502j:image取り付き口では年配の男性がひとり休憩を取られていました。地図を見ると標高2353mの蓼科山荘まで直登で明らかに楽ではないことが読み取れます。まあ、文句を言っていても本日の行程は終わらないので覚悟を決めて登り始めます。すると、f:id:takayuuuuu:20230816110551j:imageなんじゃこりゃ〜。水溜りが思いの外深くてドロ沼状態で足首まで完全に浸かりました。汚ねー、こんな靴で歩いていてもし他の人に見られたら恥ずかしくてたまりません。加えて、上空ではゴロゴロと怪しい音が聞こえます。空模様も暗くなっています。これから登りに行くのにそれはまずいんじゃないかなー。

その後、嫌なことはさっさと終わらせましょうという感じで大粒の汗をかき歯を食いしばりながら山荘までの坂道を駆け上がりました。

あー、疲れた。山荘で購入した頂上に辿り着く前のフライングコーラ。美味そうですねー。
f:id:takayuuuuu:20230816110423j:image山荘から山頂まではもうひと急登待っていて大きな岩を攀じ登っていきます。この辺りまで来ると視界が開け高度感も出てきます。
f:id:takayuuuuu:20230816110431j:image山頂のすぐ脇にある蓼科山頂ヒュッテでは小屋の主人と思われる男性が片付けをしていました。その他頂上付近には誰もいませんでした。
f:id:takayuuuuu:20230816110515j:image八ヶ岳の峰々が良く見えます。
f:id:takayuuuuu:20230816110450j:image15:43 蓼科山山頂に到着。山頂とは思えないほどだだっ広い。そして、岩だらけ。
f:id:takayuuuuu:20230816110524j:image山頂には神社が設けられていて鳥居と祠が祀られています。改めて見ると不思議な光景ですね。標高2500mの山の上にこんな景色が広がっているとは。圧巻のひと言。
f:id:takayuuuuu:20230816110519j:image神社に一礼し天候が悪化せず無事登って来れた謝意を表します。神が雷を遠ざけてくれたのでしょう。(シャレ?)

では、下山を始めます。今度はビーナスライン上にある蓼科山登山口まで標高差800mをいっきに下りていきます。これがまた、結構急なんですよねー。下りの急も面倒くさいんですよねー。口を閉じていても勝手に文句がこぼれ落ちます。もう嫌になるな、登山向いてないな。

17:18 登山口まで下りてきて、ビーナスラインを歩いて渡ります。f:id:takayuuuuu:20230816110507j:image皆さまもうどうでも良いでしょうが、ここでパート2の終了となります。ここから白樺湖までのハイキングコースが最後のパート3です。ビーナスラインから100mほど登ったところでなかなか趣のある草原地帯が広がりました。f:id:takayuuuuu:20230817115302j:image
味のあるヒュッテアルビレオ。残念ながら営業していませんでした。
f:id:takayuuuuu:20230816110511j:image八子ヶ峰と呼ばれるエリアになりますが、この辺の雰囲気がとても良かったですね。雷また鳴っちゃってるけどねー。
f:id:takayuuuuu:20230816110440j:image蓼科湖と白樺湖。ここを通って蓼科湖や白樺湖に行く人はあまりいないでしょう。
f:id:takayuuuuu:20230816110540j:image時間が遅めということもありますが、ここを歩いている人は他に誰もいませんでした。鹿はたくさんいます。二十匹近い集団の姿も目にしました。
f:id:takayuuuuu:20230816110536j:image途中いくつかスキー場を経由してこちらは最後の白樺湖ロイヤルヒルスキー場。
f:id:takayuuuuu:20230816110453j:imageスキー場を下り終え道路沿いを更に下ると白樺湖に到着です。時刻は19時前で日が暮れ始めています。日帰り入浴のできるすずらんの湯で温泉に浸かり本日の全行程を終了とさせていただきます。本日もありがとうございました。チャンネル登録よろしくね。(謎)

日本百名山 33/100

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