どこまでも歩いていく

歩きながら考える。主に山登りとか。

擬似 TOKYO XTREME WALK 100 〜開幕編〜

前回までの内容はこちら擬似 TOKYO XTREME WALK 100 〜プレス発表編〜

さて、いきなりですが謝罪と訂正。改めてゴール予想時刻から逆算すると、深夜になった場合始発が出ておらず有明付近で路頭に迷うこと、午前7時スタートとなると朝3時起きで家を出る必要がある為、開始時刻を変更することにしました(どちらかというと後者。ただの怠け者。まあ、前日はしっかり休んで備えた方が良いということにしましょう)。

ということで、当日9時過ぎに家を発ち電車に揺られて小田原へ。到着後、腹が減っては戦は出来ぬということで駅ビル内でうどんを食べ、出陣の地である小田原城へ向かいます。小田原は実は初めて訪れました。駅付近のお店が昔の建物風になっていて、その並びにイケメンローソンもありました。小田原城は駅から歩いてすぐのところにあります。せっかくなので天守閣を見に行きます。散り始めでしたがちょうど桜と城が相まって、ザ・日本を感じられ、また春休み中の学生や海外からの観光客も多く、それがまた観光地の趣を引き立てとても良い雰囲気でした。お気に入り登録です、小田原。曇りがちだったのがちょっと残念。

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さてさて、楽しそうな観光に紛れておりますが、ランニングか登山でもやるのかという場違いなウェアとリュックにシューズを纏った僕はここから一仕事始めなければいけません。ここから徒歩で有明まで行くなんていまだに信じられません。小田原城が現役であった頃ならまだしも、車の自動運転が実用化されているこの現代社会において、徒歩で江戸に向かう傾奇者がいるとは、小田原城主も天国で驚いていることでしょう。

しかし、100キロとは気の遠くなる距離。全くイメージが出来ませんので、身近なものに例えてみたいと思います。近所の自衛隊の敷地一周2kmであれば50周、いつも歩いている家から駅まで(片道2.3km)だと22往復。うーん、これもまだあまり実感が湧きません。気合いが入っている時に走るバイパス沿いのランニングコース(往復20km)だと5往復。お、これならグッとイメージが出来る様になりました。走るわけじゃないから5往復とていけるでしょう、と強く自己暗示をかけ、軽くストレッチをしてから4月5日12時40分、小田原城銅門からレッツスターティン。

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まずは駅周辺の商店街を通り抜け、国道1号線を目指します。商店街にはカフェや食事処など随所に気になるお店が並んでいます。普通に観光したいです。楽しかった小田原城周辺とは一瞬でお別れし、国道1号線に合流。基本的にはこの道を東京方面へひたすら進みます。ちなみに今回は距離と時間を測定するためにナイキのランニングアプリを使用しています。ついでにリュック内の持ち物を紹介します。飲食物としては水500mlと今回の旅のお供に選ばれたナッツ&ドライフルーツ。高カロリーの為行動食としてお馴染みのナッツにドライフルーツもあることで味も楽しめます。今も食べ残りをボリボリ頬張りながらこの記事を書いております。ナッツの塩味とドライフルーツの甘酸っぱさがマッチして美味しいです。マジでうまいな、今度また持って行こう。今回は山ではなく、且つ国道1号線沿いという大きな通り沿いの為、コンビニや飲食店が点在していますのでほとんど飲食物を持参していません。これはとてもありがたい。続いて衣類はレインコート上下とタオル一枚。こちらもまた必要最小限。雨は降らない予報ですが、夜間寒くなった時にレインコートを持っていると羽織ることが出来ます。最後に夜間用の腕につけるライトとヘッドライトを一つずつ。あとは財布とテッシュにモバイルバッテリーくらいですね。足りなくなったら購入出来るので今回は荷物がないようなものです。荷物が軽いことは非常に良いことです。

国道1号線は歩道がちゃんとあるので歩きやすいですが、車通りが多いことが難点。ここを長時間歩くのかと考えると少し気が引けます。スタートしてから約30分後、頭上の看板に初めて横浜の文字が見えました。

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53kmもあるんでしゅか。驚きのあまり、でしゅかになってしまいました。半分以上じゃないですか。

国道1号線に出てから程なくして何となく潮の匂いがするなと思っていましたが、山王橋というところから右方向に海が見えました。ああ良かった。ずっとこの車と建物に囲まれた人工的な空間を歩くより自然を少しでも感じられ方が気分転換にもなります。それから2km進んだところに今度は東京の文字が現れました。

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まだスタート直後ですし、そうなりますね。しかし、83kmなんて辿り着けるイメージが湧きません。

先程この国道1号線に対して人工的だなどと文句を言っていましたが、美味しそうなイタリアンやスイーツのお店など、ところどころ気になって目に留まります。そして、駅伝のキャラクターがプリントされた自動販売機があったので気づきましたが、そういえばここは箱根駅伝のコースになっているんですね。こちらは襷を渡す相手も居らず、当然沿道の応援もなくひとりで頑張っております。

スタートして1時間経過したところで国府津エリアに入りました。この国道1号線は自転車勢も多く、僕が歩いている反対車線側を本格的な自転車愛好家たちが颯爽と東京方面へ向かって行きます。多くはグループで走っています。あれに乗れたら早いだろうなあ、何時間くらいで東京まで着くんだろう、などと考えても無駄なことが頭によぎります。また、国道沿いを歩いているだけで既に暇になっておりますので、対向車の車内でマスクしている人としていない人の数を数え出します。どんどん対向車が来ますのでテンポ良く数えることが出来ます。圧倒的にしていない人の方が多かったです。割合として90%はしておりませんでした。もちろん、僕も。

開始から2時間経過した頃、距離としては10km程でしょうか、二宮駅付近までやって来ました。ちょろっとしたお店や住宅が続く変化が乏しい国道沿いを歩いています。この国道沿いを歩き続けるという単調な作業の為でしょうか、認めたくありませんが早くも少し疲労を感じております。加えて沸々と湧き上がるもう辞めたいという気持ち。体の調子もいまいち上がって来ません。

さて、開幕直後からこの状態。まだまだ先が見えないこの挑戦、この後どうなってしまうのでしょうか。

つづく