どこまでも歩いていく

歩きながら考える。主に山登りとか。

雨が降る日は反省会

前回の内容はこちら擬似 TOKYO XTREME WALK 100 〜阿鼻叫喚編〜

意気揚々と挑んだこの企画も70km地点で敢え無く敗退となりました。さて、休日にも拘わらずお天気の悪い本日、家でお茶でも飲みながら要因を分析してみましょう。何事もフィジカル・メンタル・ストラテジーの3つの要素がベースになると思うので、そちらに則り考えていきます。まずはフィジカルから。当日は腹痛気味で(基本的にお腹が弱いので普段から2〜3日に1日はお腹の調子が良くない)、その影響もあってかいつも以上に行動中に食事を摂る気が起きませんでした。もともと僕は登山中や運動中にあまり食べる気が沸かず、実際食べれません。ただ、そうなると体力やエネルギーを失う一方になりそれが続くと動けなくなってしまいます。実際、今回使用していたランニングアプリの最終結果では消費カロリーが4018kcalと表示されていました(他のwebサイトで確認しても近似値(3700〜3900kcal)だったので概ね間違っていないようです)。一方、摂取した量は記録していなかったので正確な数値ではありませんが、概算すると2000kcal弱でした。これを見ると半分近くは摂取することが出来ていたので極端に少ないというわけではないですが、今回歩いた70kmやもともと歩く予定だった100kmという長い距離と行動時間に対して比較するとどうなんでしょうか。自分の体に合った消費と摂取のカロリーバランスについては今後も分析が必要です。もう一つ、別の観点でフィジカルについて考察すると脚の筋力不足が挙げられます。100キロというとても長い距離を歩き通すには脚の筋力がまだまだ足りていないと思います。これはすぐに改善が難しいものなので、普段のトレーニングで徐々に向上させていくしかありません。

続きまして、メンタルにつきまして。これは特に問題なかったと考えております。フィジカル面で序盤から調子が良くない状態だったことや蓄積されいく凄まじい疲労感の中で70kmまで到達出来たことはメンタルコントロールが出来ていたと思います。今回リタイアした決定的な要因は脚の痛みでありメンタル的な要因ではなかったことも拠り所とさせていただきます。

最後にストラテジーの部分になります。振り返ると、結局この部分が敗因の大部分を占めると思っています。そもそも100kmに対して細かくペース配分を考えず、序盤はいつもの感覚で歩いてしまいました。開始してから、休憩含め1時間5kmペースで2時間経過したら少し休憩すればいいかなくらいにしか考えていませんでした。アプリで1km毎の経過時間を確認してみると、最初の1km(最初の1kmは12分26秒。これは不明)を除く7kmまでは10分20秒〜50秒で歩いています。8kmから20km地点までは10分10秒を切るペースがなど主となり最速は9分41秒。21kmから33kmまでは10分15秒前後。その後、34km10分58秒、35km10分27秒、36km11分23秒、37km10分57秒、38km10分25秒、39km11分30秒、40km11分06秒、41km10分49秒となりこれ以降10分台で歩けていません。42kmから51kmまでは11分00秒〜12分52秒のペースで52km以降は11分台でも歩けなくなっています。52kmから70kmまでは12分22秒〜13分48秒でした。まあ、典型的な徐々に失速していくパターンですね。

今度は時間に対しての距離で考えます。休憩込みで1時間に4km歩くと25時間かかり、これでは制限時間24時間内に収まりません。もう少し速くして、1時間4.5kmだと22.2時間になります。これは24時間以内ですし2時間弱余裕が出ます。1時間4.5kmのペースを換算すると1km13分18秒くらいになります。ただし、これは休憩を含めない数値となります。1時間に10分休憩を取ると仮定すると4.5kmのペースを50分で歩く必要があります。その結果、1km11分06秒となります。このペースを守れれば1時間毎に10分休憩が取れて、かつ制限時間に対して2時間弱余裕もあります。今回の牛丼のように本格的な食事をするとなると10分では厳しく20分くらいは必要になりますし(今回の牛丼タイムは約18分だった)、とは言え後半ペースは落ちると思うので、そこに余った2時間弱を割り当てればいいでしょう。

では、この算出した1km11分06秒というペースをもとに今回の結果と比較します。まず、理由が不明な最初の1kmを除いて21kmまではすべて11分を切る速さで歩いています。22kmが11分09秒でここで初めて11分台となり、これが設定した11分06秒とほぼ同等のタイムです。その後も36kmまでは再び11分を切るペースになっています。仮に70kmまで、1km11分06秒で4.5km歩き10分休憩をキープした場合、概算すると総時間は15時間30分で内訳としては総歩行時間13時間+総休憩時間2時間30分となります。アプリを見てみると、僕の総時間は16時間11分、その内総歩行時間が13時間15分、総休憩時間は2時間56分です。70kmを13時間15分を換算すると1km11.35分となります。これまでごちゃごちゃ書いて来ましたが、結局何が言いたいかというと、今回失敗した実績時間も机上で算出したものも同じ11分台でほとんどペースは変わらないんですよね。ではなぜ今回歩ききれなかったというと一定のペースをキープすることが出来なかった。最速1km9分41秒、最遅1km13分58秒とかなり開きがあります。どうしても序盤は体力があることや距離が100kmあるという焦りが出てしまいペースアップに繋がってしまいました。休憩も均等に取れていないです。最初は疲れたら休もうという無計画状態で、結果として休憩の数も休憩時間も後になるにつれ増えています。燃費良く走るには一定の速さを保つ、これは人間にも当てはまります。一定のガゾリンでいかに効率よく100kmまで運ぶか、こういうレースだったんですね。100km実践された方も「40〜50kmであれば気力と根性で何とか歩き切ることは可能ですが、それ以上の距離を練習なしで歩ける方はかなり少ない」とおっしゃっていました。やはり作戦なくして、気合や勢いだけでは長い距離は攻略出来ませんね。

では、理論値は弾き出されましたので正しかったのか、また今度証明しに行きましょうか。

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